CLINIC BLOG
歯についての一般知識〜唾液とは?〜
こんにちは🌞
札幌 北24条かやの歯科クリニックのどいです。
YOSAKOIソーラン祭りも終わりましたね。
段々と気温が高い日が増えてきておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
昨日(17日)は札幌市でも29度近くと、かなり暑くなりました🥵
熱中症対策にも気を付けないといけない時期ですね💦
では本題に入りまして、今回は「唾液とは?」について書かせて頂きます。
皆さま、唾液(つば)って普段意識されることはありますか?
意識することは少ないかもしれませんが、唾液には様々な働きがあり、私たちの口の中の健康を守っています。
また、食べる・話すといった口の機能にも大きく影響するため、唾液の量が減ると口の中だけでなく体のさまざまな機能に悪影響を及ぼします。
上質な唾液を分泌することは、口の中の健康、さらには全身の健康、QOLの向上につながるのです。
【唾液とは?】
唾液とは、唾液腺から口腔内に分泌される分泌液であり、水分だけでなく電解質や粘液、多くの種類の酵素などを含みます。唾液の分泌量は1日1L〜1.5L(安静時唾液で700〜800mL程度)と言われていますが、個人差があり、健康状態や年齢、性別などによっても違いがあります。 成分の99.5%が水分であり、無機質と有機質が残りの約半分ずつを占めています。
また、唾液の質にも個人差があります。口の中の酸を中和する作用(唾液緩衝能)が低いと虫歯に罹りやすくなり、唾液の質が虫歯にも影響しています。
【唾液の役割】
・殺菌作用:唾液中のリゾチーム、ラクトフェリン、ペルオキシダーゼヒスタチンなどの酵素・抗菌物質,、そして分泌型免疫グロブリンA(IgA)などの抗菌因子が抗菌力を示します。(歯科医師国試によく出題されます📝💯)
・緩衝作用:pHが急激に低下しないように働くことで、う蝕(むし歯)の予防も行っています。
・消化作用:デンプンをマルトース(麦芽糖)へと分解するアミラーゼを含む消化液として作用します。
・食塊形成作用:空腹時に食物を見て、これを咀嚼した時、粘り気の少ない漿液性の唾液が大量分泌され、これにより食物は湿らされます。このことにより粉砕しやすくなり、食塊の形成や嚥下を容易にします。
・再石灰化作用:むし歯菌などがつくった酸で溶かされた歯のエナメル質表面の無機成分(ハイドロキシアパタイト)が、唾液などに豊富に含まれるリン酸イオンやカルシウムイオンがエナメル表層下に浸透し再び歯の表面に形成される現象をいいます。
・溶媒作用:唾液にはアミラーゼという酵素が含まれており、触媒作用でデンプンをマルトース(二糖類)に分解します。
・自浄作用:口腔内でおこる咀嚼や唾液の分泌といった動作・現象によって自然に生じる清浄力のことをいいます。
【唾液の分泌量が減少すると…】
何らかの原因で唾液の分泌量が減少すると、唾液の持つさまざまな効果が得られません。そのため、食べ物が飲み込みにくくなったり、口の中がネバネバしたり、口が動かしにくくなったりするといったさまざまな症状が出てきます。
また、虫歯や歯周病に罹りやすくなり、口臭が強くなる原因にもなります😰
近年は、口の中が乾燥する「ドライマウス(口腔乾燥症)」が増加傾向にあり、患者数は推定800万人と言われています。特に、50歳以上の女性に多くみられます🧐
《唾液の分泌量が減少する原因》
シェーグレン症候群・糖尿病などの病気、薬の服用などが原因で唾液の分泌が減少する場合もありますが、次のようなものも原因となります。
・加齢
・ストレス
・女性ホルモンの低下、更年期障害
・生活習慣(よく噛まない、喫煙、アルコール)
・口呼吸
【唾液を増やすには?】
ストレスなどの唾液が減る要因を取り除くことも必要になりますが、よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進されます。噛み応えのある食品(グミ等が人気です)をメニューに取り入れたり、むし歯予防も兼ねてキシリトールガムを噛むといったことも有効でしょう。
また、歯が抜けたままになっていたり、虫歯や歯周病により痛みや噛み合わせに不調があると、咀嚼が行いにくく噛む回数も減ってしまいます。
唾液の分泌量を維持するためにも、口の中の健康を維持することが大切です😆✌🏻
以上、いかがでしたでしょうか?
今回は唾液とはの概論から役割についてお伝え致しました。
次回はその唾液を作る「唾液腺」と「唾液検査」についてお話したいと思います🙇
ではでは今回はこのへんで〜👋
また元気にお会いしましょう。
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