CLINIC BLOG

口腔顔面領域の歯科医学〜顎関節症の診断と治療〜


こんにちは🌞
北24条かやの歯科クリニックのどいです。

先日は札幌市内でも本格的な積雪となりましたね。
あっという間に解けてしまいましたが、アイスバーン🧊となって大変路面状況が悪いですね。
私も朝の散歩中に何度も転びそうになりました💦
皆さまもお足元には気をつけてご来院下さいませ🙇

さて、今回は順番が少し戻ってしまいましたが、前々回の顎関節症についての補足ということで顎関節症の診断と治療に重点をおいて説明させて頂きます💁

【顎関節症の診断基準】

《顎関節症の分類》

咀嚼筋痛障害(I型):咀嚼筋(そしゃくきん)という顎周辺から側頭部にある筋肉群になんらかの障害が起きることで発症すると定義されています。
咀嚼筋障害の主な原因には、「歯ぎしり」「食いしばり」「噛みしめ」などがあります。

顎関節痛障害(II型):靭帯や関節包、関節円板後部組織の異常によって起こる症状が顎関節症II型です。
日常生活で以下のような生活習慣がある人に多く見られますので注意が必要です。

偏咀嚼(片側噛み
固い食べ物を好んで食べる
頬杖
うつ伏せ寝
大きなあくびの頻発

顎関節円板障害(III型):関節の中の関節円板がずれたり変形したりす るもの。はじめはIIIa型から始まりカックンと音が出る。進行するとIIIb型に変化し、開口障害と痛みが強くなるもので、患者さんに一番多いタイプ。関節円板の障害によって、「関節雑音」「開口障害」「関節痛」などを発症することがあります。

IIIa型:復位性:開口すると円板が正常位置に戻るもの。

IIIb型:非復位性:開口しても円板が正常位置に戻らないもの

変形性顎関節症(IV型):顎関節の骨の変形によって起こる症状が顎関節症Ⅳ型です。
症状としては「顎関節の痛み」「開口障害」などが現れることがあります。

顎関節症V型:Ⅰ~Ⅳのいずれにも該当しないが、顎関節領域に異常症状を訴える心身医学的な要素を含むもの。顎関節を中心に身体各所に疼痛と違和感を覚える。
V型の原因として考えられるものには、「心理的な要因」「自律神経のバランスの乱れ」などがあります。

《顎関節症の診断基準》

「関節雑音」「開口障害・運動異常」「顎の痛み」のうちの1つでも当てはまり、他に症状を引き起こす病気がない場合に診断されます🧐
また、咀嚼筋や関節周囲の組織の異常、関節円板のズレ・変形、関節部の骨の変形 などの原因によって分類して診断されるケースが多いですが、顎関節症の世界的に共通した診断基準はなく、研究が進めれています👨🏻‍🔬

【顎関節症の病院】

顎関節症は何科で診てもらうべきなのか、知らない人が多いです。顎関節症は、歯科・口腔外科で主に治療を行います🧑🏻‍⚕️耳周辺に痛みが生じる場合もあることから、耳鼻科を受診するのか歯科を受診するのか迷う人も少なくないようです。

【顎関節症の治療】

顎関節症の効果の高い治療方法が明確となっていない(それぞれの治療法の実績・証拠が乏しい)ため、顎関節症の治療方法は、歯科医院によって異なる場合があります。また、患者さんの症状によっても、行われる治療方法は異なると言えるでしょう。

主な治療には、次のような方法があります。

薬物療法:顎の痛みを薬💊で抑えます。また、筋肉の緊張が強い場合にも薬を用いたりします。服用している薬がある場合には、医師に伝える必要があります。

理学療法:電気を流したり、マッサージをしたりして、顎周辺の筋肉の緊張を改善します。筋肉をほぐして血流を改善し、痛みを軽減します。

運動療法(リハビリ):ずれてしまった関節円板を元に戻すような運動を行ったり、顎周りの筋肉のストレッチを行い、口を開けられる量を増やしたりします。

スプリント療法:スプリント療法とは、マウスピース😬を使用した方法です。マウスピースを装着して、顎関節をリラックスさせた状態にします。昼間はマウスピースを装着する必要がないため、日常生活への影響は少ないです。

心身医学療法:ストレスは食いしばりなどの原因となるため、取り除く必要があります。ブラキシズムがある場合、スプリント療法で顎や咀嚼筋への負担を軽減することができますが、その根本原因へのアプローチも必要になるでしょう。

【顎関節症の再発リスク】

顎関節症は、治療によって症状を改善できますが、一度症状が改善しても、再発するケースが多いです😥
顎関節症の原因に、食いしばり・噛みしめがありますが、これらはストレスが大きく関係し、ストレスを溜めるような生活を送っていては、再発リスクを高めます。顎関節症の症状を改善するだけでなく、その根本原因の改善が必要でしょう。症状改善だけを行っても再発のリスクは残っているのです⚠️

以上、いかがでしたでしょうか?🤔

前々回で顎関節症の概要を、今回は診断と治療に重点をおいてお話しました📝
顎関節症で悩まされている患者様は非常に多いです。
原因も人それぞればらばらで、多くの要因が絡む複雑な病気です。
詳細からお伝えするとブログでは書ききれないほどの分量になります🤯
なるべく要点を掻い摘んで分かりやすくしたつもりですが…どうでしょうか?💧
少しでもこのブログが顎関節症の理解の助けになれば幸いです🙇

では、今回はこの辺で〜👋

本格的に冷える時期になりました。
今年もあと残り僅か1ヶ月。
どうかご自愛下さい。

また次週、元気にお会いしましょう❗

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