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〜発熱と痛みの原因は?〜


こんにちは。
北24条かやの歯科クリニックのどいです。

皆様、お元気でしたでしょうか⁉️
ちょっとバタバタしてしまいブログ更新が遅れてしまいました💦
申し訳ありません🙇
もうすっかり秋が過ぎ去り…冬の到来間近ですね🥶
暖かく過ごして長い冬を乗り切りましょう‼️

それでは、今回は「発熱と痛みの原因は?」について書かせて頂きます🙋

【発熱の引き金となる「プロスタグランジン」】

薬局やドラッグストアでおなじみの解熱鎮痛薬💊。発熱にも痛みにも効果が期待できるのは、どちらの場合も体の中で同じ物質が深く関わっているからです。それが「プロスタグランジン(PG)」と呼ばれる生体物質です。

まずは、体温上昇にプロスタグランジンがどう関係しているのか、発熱🤒の仕組みについてみていきましょう。

詳しく説明すると、ウイルスや細菌🦠などの病原体が体内に侵入すると、マクロファージや好中球といった免疫細胞から、こうした異物を排除するために炎症成分サイトカインと呼ばれる物質(「インターロイキン-1(IL-1)」や「インターロイキン-6(IL-6)」など)が放出されます。これらのサイトカインが過剰に作り出され、それらが血流に乗って脳にまでたどり着くと、脳内の血管で「プロスタグランジンE2」(PGE2)というさまざまな生理活性を持つ物質が産生されます。

このプロスタグランジンが視床下部🧠にある「視索前野」という体温調節中枢を刺激した結果、「体温を上げなさい」という指令が出されることに。すると体はそれを受けて、まずは皮膚の血管を収縮させて熱の放散を防ぎます。風邪などの引き始めに寒けがしたり、顔色が悪くなったりするのは、このため。
また、体内にある熱を生み出す力が強い脂肪(褐色脂肪組織)を燃焼させたり、筋肉💪🏻をガタガタ震わせたりして、体温を上げようとします。こうして発熱が起こります。

【発熱の仕組み】

【痛み成分を増加させるのも「プロスタグランジン」】

発熱が感染から体を守る自然な防御反応⚔️であるのと同様、痛みもまた体に⚠️“危険”⚠️を知らせるためになくてはならないものです。痛みが起こることで私たちは体に異常が生じたことに気づき、生命を脅かす危険から体を守ることができます。

「けがややけどをすると、傷ついた細胞からアラキドン酸という物質が出てきます。そして、それをもとにして作られるのが“プロスタグランジン”という物質です。このプロスタグランジンは炎症を引き起こすと同時に、ブラジキニンという痛みを起こす物質(発痛物質)の作用を増強する働きもあります。こうして生じた痛みの信号が神経を通って脳に届き、『痛い!』😣と感じるのです」

このように、発熱の仕組みと同様、痛みの場合もプロスタグランジンという物質が関わっています。

【痛みには3つのタイプがある】

実は、痛みには大きく3つの種類があるといわれています。

①つめは、「体に危険を伝える痛み」で、末梢神経にある痛みを感じる受容器(侵害受容器)を刺激して起こるため、「侵害受容性疼痛」と呼ばれています。例えば傷ややけど、打撲による痛み、緊張型頭痛や片頭痛、歯痛、関節リウマチによる痛みなどはこれに当たり、プロスタグランジンが大きく関わっています。

②つめは、神経が障害されて起こる「神経障害性疼痛」。ピリピリ、ジンジンするような痛みで、三叉神経痛(さんさしんけいつう)や坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)、帯状疱疹(たいじょうほうしん)後の長引く痛みなどが代表的です。

③つめは、体の損傷などの原因がないのに痛みが続く「痛覚変調性疼痛」というもの。脳の神経回路の変化が関係しているとみられ、2016年、国際疼痛学会で新たな中枢性疼痛として「Nociplastic pain」という概念が提唱されました※1。日本語では「痛覚変調性疼痛」と訳され、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛に続く“第3の痛み”として注目されています。全身性の激しい痛みが慢性的に続く線維筋痛症などの病気がこれに当たります。

3種類の痛みの中で市販の解熱鎮痛薬が効果を発揮するのは、プロスタグランジンが関わる痛みである1つめの「侵害受容性疼痛」です。

一方、「神経障害性疼痛」「痛覚変調性疼痛」の場合には、医療機関で処方される神経障害性疼痛治療薬抗うつ薬などが使われます。「神経障害性疼痛に炎症による侵害受容性疼痛が合併している場合には、一般的な解熱鎮痛薬を使うこともあります」。

【③つの痛みの種類】

【解熱鎮痛薬は「プロスタグランジンの産生を抑える」から発熱にも痛みにも効く】

解熱鎮痛薬💊は読んで字のごとく、熱を下げる“解熱”🤒と痛みを鎮める“鎮痛”の両方の効果を併せ持つ薬です。前述の通り、発熱や痛みが生じる過程で深く関わっているのが「プロスタグランジン」という生体物質。市販薬として最も広く使用されているNSAIDs(エヌセイズ、非ステロイド性抗炎症薬)という種類に分類される解熱鎮痛薬には、このプロスタグランジンの産生を抑える働きがあります。

「細胞が傷つけられると、細胞からアラキドン酸という物質が出ます。このアラキドン酸にある酵素(シクロオキシゲナーゼ:COX)が作用すると、プロスタグランジンがどんどん作られるようになります。解熱鎮痛薬は、この酵素の作用を阻害することでプロスタグランジンの産生を抑えるため、痛みや発熱を和らげるのです」。

痛みや発熱は非常につらいもの。解熱鎮痛薬は痛みや発熱時の心強い存在です。医療現場ではもちろんのこと、市販薬としてもさまざまな種類が登場していますから、上手に使って痛みや発熱のつらさを軽減しましょう。

以上、いかがでしたでしょうか?🤔

今回は、発熱と痛みは異なる症状であるものの、「プロスタグランジン」という共通の生体物質が関与することで症状が出るため、解熱鎮痛薬が“痛み”にも“発熱”にも効果を示すということをご紹介しました🙋

次回は、解熱鎮痛薬の種類、選び方、使い方のコツなどについてご紹介します。

それでは、今回はこの辺で〜👋

また次回、元気にお会いしましょう‼️









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