CLINIC BLOG
口腔顔面領域の歯科医学〜非歯原性腫瘍とは?〜
こんにちは🌞
北24条かやの歯科クリニックのどいです。
さて10月も中旬にさしかかり、本格的に秋を感じさせますね🍁
朝晩もかなり冷えるようになり、私の毎朝のルーチンである散歩も厚着を着るになるようになりました🚶
寒暖差も激しく気候も不安定で体調を崩しやすい季節です。
皆さま、どうかご自愛下さいませ🙇
さて、今回のお題は「非歯原性腫瘍」(ひしげんせいしゅよう)と難しい名前が付いていますが、いわゆる歯の組織に由来しない腫瘍のことをいいます。
【🦷非歯原性腫瘍とは?】
顎口腔領域には歯原性腫瘍だけではなく、身体他部に発生する一般的な腫瘍である非歯原性腫瘍も多く発生します。
非歯原性腫瘍は舌、口底部、歯肉、頬粘膜など比較的目に触れやすい場所にあることが多いです。また顎口腔領域には唾液腺が存在し、そこから唾液腺腫瘍が発生します。
上皮性の乳頭腫、非上皮性の血管腫、リンパ管腫、筋腫、骨腫、軟骨腫、脂肪腫、線維腫、および神経系の腫瘍などが主要なものですが、さらに病理組織的に変化したものも加わりきわめて多種の腫瘍があります。それぞれ特徴があり診断は比較的容易です🧐
【🦷非歯原性良性腫瘍】
一般的な症状としては無痛性に周囲組織を圧排あるいは外向性に緩慢に増大し、腫瘍が相当に大きくなるまでは機能障害もありません。腫瘍の種類として多いものは乳頭腫、線維腫です。次に多いものは血管腫です。その他化骨性線維腫、リンパ管腫、脂肪腫などがあります。治療としては外科的切除が基本です。血管腫では薬剤を用いた硬化療法を行うこともあります。
《乳頭腫》(非歯原性良性腫瘍)
《血管腫》(非歯原性良性腫瘍)
【🦷非歯原性悪性腫瘍】
詳しくは「口腔顔面領域の歯科医学〜良性腫瘍と悪性腫瘍〜」をご覧下さい。
症状として腫脹、違和感、接触痛を認めます。最も多いのは口腔粘膜上皮より発生する扁平上皮癌、ついで小唾液腺、大唾液腺から発生する腺癌系です。その他、肉腫、悪性リンパ腫などが発生します。扁平上皮癌の症状としては表面の潰瘍形成、腫瘤形成、白板形成などです。腺癌は皮下または粘膜下組織の膨隆として触れることが多いです。
《舌癌》(非歯原性悪性腫瘍)
《頬粘膜癌》(非歯原性悪性腫瘍)
【🦷非歯原性悪性腫瘍の治療法】
治療としては①外科療法②化学療法③放射線療法があり、これらを単独または組み合わせて行います。
①外科療法:頚部リンパ節への転移がない場合は腫瘍とその周囲組織の切除のみをおこないますが、頚部リンパ節転移がある場合は頚部郭清術も合わせて行います。また腫瘍が大きく、切除後の欠損が大きい場合には他所の組織でその欠損部を補填する皮弁術を行うことがあります。
②化学療法:抗癌剤を用いた治療法です。
③放射線療法:単独または手術と組み合わせて行うことがあります。
【🦷非歯原性腫瘍の鑑別疾患表】
以上、いかがでしたでしょうか?
以前にも良性腫瘍と悪性腫瘍については書かせて頂きましたが、前回と今回は腫瘍の発生源が歯に由来するかしないかの分類で数々の病気を紹介させて頂きました📓
もし、治療中に腫瘍のようなものが発見された場合は、速やかに専門の口腔外科での検査・治療へ移行できるようにご紹介させて頂きます💁
また、口腔全般に関わる腫瘍(できもの)について疑問や不安など御座いましたら、担当の歯科医師にお気軽にご相談下さいませ🙇
では、今回はこのへんで〜👋
また次回、元気にお会いしましょう。
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