CLINIC BLOG
〜睡眠時無呼吸症候群とスリープスプリントについて〜
こんばんは⭐️ブログ担当のいどです!
いよいよ本格的に寒くなってきましたね😰
我が家はとうとう耐えきれず先日ストーブをつけました。
皆さんは如何お過ごしでしょうか?
市内の紅葉も始まってますね🍁
クリニックに行く際に北大通りを通るのですがイチョウ並木もあと少しといった感じでしたね。
さてさて今回は、「睡眠時無呼吸症候群とスリープスプリントについて」ということで…
〜いびきの裏に潜む病気と歯科からのアプローチ〜
はじめに:眠っている間に“呼吸が止まる”?

「家族にいびきがうるさいと言われる」「朝起きても疲れが取れない」「日中に強い眠気を感じる」——これらの症状に心当たりはありませんか?それは、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)のサインかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気です。単なる“いびき”と軽く見られがちですが、放置すると高血圧・心筋梗塞・脳卒中などの重大なリスクを引き起こすことが知られています。
近年では、歯科領域でも治療に関わるケースが増えており、その代表的な方法がスリープスプリント(口腔内装置)です。
睡眠時無呼吸症候群とは?
定義と種類
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上の呼吸停止が繰り返される状態を指します。1時間あたりの無呼吸や低呼吸の回数(AHI値)が5回以上で診断されます。
主なタイプは以下の2つです。
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA):気道が物理的に塞がって呼吸が止まるタイプ。
- 中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA):脳から呼吸の指令がうまく出ないタイプ。
最も多いのは閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)で、成人男性の約4〜5%、女性の約2〜3%に見られます。
睡眠時無呼吸症候群の原因
主な原因は、気道が塞がりやすい構造的・生活的要因です。
- 肥満(特に首回りに脂肪が多い)
- 下顎が小さい、後退している
- 扁桃腺や舌が大きい
- 仰向けで寝る習慣
- 飲酒・喫煙・睡眠薬の使用
- 加齢による筋力低下
放置するとどうなる? 〜怖い合併症〜
- 高血圧・糖尿病の悪化
- 心筋梗塞・脳卒中のリスク上昇
- 日中の強い眠気・集中力低下
- 交通事故や労災リスクの増加
- うつ症状や記憶力低下
「よく眠れない」だけでなく、命に関わる病気につながる恐れがあるため、早期発見・治療が大切です。
睡眠時無呼吸症候群の検査と診断
まずは耳鼻咽喉科や内科、睡眠外来などでの検査が必要です。簡易検査では、自宅で装置を装着して一晩の呼吸状態を測定します。より詳細な診断には、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行い、呼吸・脳波・心拍・酸素飽和度などを総合的に評価します。
主な治療法
① CPAP療法(シーパップ)
睡眠中に鼻マスクから空気を送り、気道を広げる機械を使用します。重症例に有効ですが、装着感に慣れない方も多く、旅行先での使用が難しい場合もあります。
② スリープスプリント(口腔内装置)
軽症〜中等症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に効果的な治療法です。歯科医院で作製するマウスピース型の装置で、下あごを前方に出すことで睡眠中の気道閉塞を防ぎます。
スリープスプリントとは?
原理
上下の歯に装着するマウスピース型装置で、下あごを少し前に出した状態に保ちます。これにより舌根部が喉に落ち込むのを防ぎ、気道が確保されます。
装着方法
就寝前に装着し、朝起きたら洗浄・保管します。慣れるまで違和感がありますが、多くの方が1〜2週間で自然に使用できるようになります。
スリープスプリントのメリットとデメリット
メリット
- 装置が小さく持ち運びが容易
- 電源不要で旅行先でも使用可能
- 装着中も会話が可能
- 軽症・中等症の患者に高い効果
- 医科との連携で保険適用可能
デメリット
- 顎関節や歯への負担がある場合がある
- 慣れるまで違和感・唾液増加
- 歯が少ない方や総入れ歯の方は使用困難
- 定期的なメンテナンスが必要
歯科医院でのスリープスプリント作製の流れ
- 医科で診断書を取得
- 歯科で口腔内診査・型取り
- 装置の製作(約1〜2週間)
- 装着・調整・使い方の説明
- 定期的なフォローアップ
医科と歯科の連携が重要です。
スリープスプリントが向いている人・いない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 軽症〜中等症のOSA患者 | 重症の無呼吸症候群 |
| CPAPが合わなかった人 | 顎関節症が強い人 |
| 出張や旅行が多い人 | 歯が少ない・総入れ歯の人 |
| いびきを軽減したい人 | 鼻づまりが強い人 |
スリープスプリントの保険適用について
医科で「睡眠時無呼吸症候群」と診断され、紹介状をもって歯科で作製する場合、保険適用となります。自己負担はおおよそ1〜2万円前後(3割負担の場合)です。
生活習慣の見直しも重要
- 減量・適正体重の維持
- 飲酒・喫煙の制限
- 就寝前の食事を控える
- 仰向け寝を避ける(横向き寝の習慣づけ)
- 規則正しい睡眠リズムの確保
まとめ:歯科からできる“いびき・無呼吸”のケア
睡眠時無呼吸症候群は、放置すれば命に関わる病気ですが、適切な治療で改善が期待できます。歯科で作製するスリープスプリントは、「CPAPが苦手」「軽症でいびきが気になる」方にとって有効な選択肢です。
睡眠中の無呼吸やいびきにお悩みの方は、まず医科で検査を受け、歯科で相談してみましょう。質の高い睡眠は、健康な毎日の第一歩です。
ではでは今回はこの辺で〜👋
また次回元気にお会いしましょう🙋
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