CLINIC BLOG

口腔顔面領域の歯科医学〜顎の構造について〜


こんにちは🌞
北24条かやの歯科クリニックのどいです。

寒い朝が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
昨日はとうとう札幌市内でも初雪を観測しましたね🥶
昨日今日とかなり冷え込んでおりますので、もう冬の始まりか…と思わせます💧
まだまだ寒暖差の激しい時期ですので、体調管理にはお気をつけ下さい🙇

さて、今回は久しぶりに口腔顔面領域の歯科医学に話を戻しまして、「顎関節・顎の構造」についてお話させて頂きます。
顎関節症などよく知られているとは思いますが、まずは顎はどういった構造になっているのか?解剖学的視点でご説明致します💁

【顎関節・顎の構造】

顎関節は下顎を動かすための関節で、耳のすぐ前にあり、頭の骨のくぼみ(側頭骨:下顎窩)と下顎の丸い突起(下顎骨:下顎頭)からなっています。耳の前に指を立てて、大きく口を開けると動くのがわかります。口を開けていくと、まず下顎頭が回転し、次第に下顎窩に沿って前方へ滑り出していきます(滑走)。

下顎頭と下顎窩の間には関節円板というクッションがあり、動きをスムースにすることと、圧力を吸収する役割をしています。下顎を動かしているのは、閉口に働く咀嚼筋(咬筋:こうきん)、側頭筋、内側翼突筋(ないそくよくとつきん)、外側翼突筋(がそくそくよくとつきん)、開口に働く舌骨筋群があります。

下顎骨にはこれらの筋が付着しており、顎運動を行います。
顎関節はこのような多くの構造物が協調した動きをすることにより、話したり、食べたりなどの複雑な運動ができるようになっています。
咀嚼は個人差がありますが、リズムパターンをもち下顎運動を行います。
このリズムが狂うと、下顎頭や関節円板には大きな力がかかり変形やずれが生じ、摩耗や吸収が起こることがあります。
ひどくなると疼痛や雑音、咀嚼筋が緊張して開口障害が起こり、顎関節症となります。

【顎を動かす筋肉】

・開口筋:口を開けるのに使う筋肉

首の前(顎の下)にある前頸筋(舌骨上筋、舌骨下筋、胸鎖乳突筋)

・閉口筋(咀嚼筋):食べ物を噛むのに使う筋肉

咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋

・頸筋:食べ物を食いちぎったり、しっかりとらえるために使う筋肉

前頸筋(舌骨上筋、舌骨下筋、胸鎖乳突筋)、後頸筋(僧帽筋など)

【顎関節の動き】

<口を開けるとき>

口を開けようとすると、下顎頭は回転し下顎窩から外れて前に滑り出す。関節円板も下顎頭の上に乗って一緒に前に移動する

※下顎頭が下顎窩から外れて前に移動することにより口を大きく開けることができる

<口を閉めるとき>

下顎頭は後ろに移動し、下顎窩の中に収まる。関節円板も一緒に後ろに移動して元の位置に戻る

<食べ物を咀嚼するとき>

下顎を左右に動かす必要があるため、左右のどちらか一方だけ下顎頭が前にすべり出し、この連続で食べ物を噛む。

【顎関節の主な疾患】

・顎関節症
・顎関節炎
・顎関節脱臼
・顎関節強直症
・顎骨壊死

などがあります。

以上、いかがでしたでしょうか?

顎関節は人体の関節でも唯一❗「回転運動と滑走運動」を行う関節です。
しかも両側性で左右同時に違う運動*をすることができる非常にユニークで複雑な関節です。(*左右の顎関節は、協働運動を営み、1つの顎関節が運動すると必ず他方の顎関節も何らかの運動を行うことになる。)
その複雑さが故に様々な要因で顎関節症などの疾患になりやすいデリケートな部位でもあります。

今回はその複雑な顎関節の構造を説明させて頂きました🙋
関節や筋肉の名前など難しく難解だったかもしれませんが、顎関節の動きについて少しでもご理解頂けたら幸いです🙇

次回からは顎関節疾患の代表例でもある顎関節症についてお話させて頂きます📝

それでは今回はこのへんで〜👋

また次回、元気にお会いしましょう❗

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